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  §PROLOGUE
 2002年2月 僕は42.195km大阪リレーマラソンというやつに参加していた。フルマラソン42kmの距離を友人達7人でタスキをつないで走る。駅伝とは異なり、2.6km×16周なので、2.6kmを2周ほどを走るだけ。それでも、それなりに疲れたし、楽しかった。もう、今回で3回目の出場になる。
大阪リレーマラソンを完走
 レースが終わって、恒例になっている焼き肉を食べに行った。走った後の肉は非常にうまい。僕たちはビーストとなって、次から次へと肉を平らげた。
 食後のデザートを食べているところ、Maru(PROFILE参照)が何気なくこんなことを言い出した。「通っているトレーニングジムですごく気になるものを見つけたんやけど、『しまなみ海道100キロ遠足』っていうポスターが貼ってあって・・」
 なんでも、それは広島県の福山からしまなみ海道の橋を渡って、しまなみの島々を通り抜け、愛媛県の今治まで100キロの道程を走るウルトラマラソンというやつらしい。きっと日本全国の鉄人達が日頃の過激なトレーニングの成果を発揮するために参加するレースなんだろう。それにMaruは一緒に参加しないかと持ちかけてきたのだ。
「一体、何を言っているねん。そんなもの、42キロも走ったこともない俺たちが走れるわけがない。大体、100キロって、どんなに遠いかわかるのか? Maruは走るのが得意で、自信があるのかも知れないが、俺たちは一般ピープルなんだぞ!」
 僕はとても常識的な答えを出して、その提案を突き返した。
 でも、やつは「今年でもう俺たちも30歳になる。20代はもうあと少し。20代最後の挑戦、いや、人生最大の挑戦をしたくないか?」

 それから2ヶ月後、僕は主催している海宝ロードランニングに電話して、申込用紙を送ってもらい、参加費用を振り込んでいた。

 「人生最大の挑戦」

 その言葉に惹かれた。今までそれなりに一生懸命生きてきたつもりだし、それなりの評価はみんなしてくれるかもしれない。でも、何かが足りない。何か、胸を張って言えるものが。完走する、しないが問題ではなかった。チャレンジしてみたかった。

 参加者は、
 僕・・・20キロしか走ったことがない。でもチャレンジャー
 Maru・・・走るのが得意。20キロまでしか走ったことはないが、そのスピードは陸上部クラス。
 足立・・・元フェンシング部キャプテン。大学時代は関西にその名を轟かせた。でも、それは過去の栄光。今は愛媛・松山に勤務している。

 それから僕は仕事の合間をぬって、毎日5キロのランニングを開始した。焼け石に水みたいな行為かもしれないけど、とにかく努力してみたかった。

 レースは6月1日、僕は人生最大の挑戦へ始動した。

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