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約700名のランナー達がゆっくりと、福山城の坂道をゆっくりと降りていく。さすがに100キロマラソンなだけに、始めからガンガン飛ばしていこうなんてヤツはいないようだ。
僕たち3人は、なるべくこの大集団の後方に位置して、ペースを乱されないように、ゆっくりと走り出した。
まず、僕たちの作戦は、
1.登り下りは足に負担がかかってしまうので、坂道は極力歩く。
2.5キロ毎の給水エイドでは、なるべく多くの水分を取り、バナナとかでエネルギー補給する。
3.みんなで励まし合いながら走る。
という3つのことだった。
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黙々と走る足立
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15キロ地点
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第1の橋「尾道大橋」
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とにかく、3人でゆっくり走り出した。700人の大集団が一列になって、福山の市街地を抜けていく。市街地なので、信号があったりしたが、大勢のボランティアの方々が、交通整理をされていて、ほとんどペースを乱すことなく、順調に進んだ。
福山−尾道間はトンネルが多かったが、5キロ、10キロと順調にポイントを通過していった。給水エイドにはボランティアの方々が、水やスポーツドリンク、バナナ、クッキー、飴、それに場所によってはスイカまで用意してくれていた。感謝しつつ、いろんなものを頂きながら、順調に走る。
10キロを過ぎた辺りから、僕とMaruだけになった。足立は「もっとゆっくり走りたいので、先に行ってくれ」ということだった。1人欠けることは心寂しいが、ペースを乱すことも嫌だったので、2人で走った。
それからが、快走! 僕たちは休憩時間を含めて、5キロを35分から40分のペースで順調に進んでいった。呼吸器系には全く苦しさもなく、当然、足腰も全く痛みはない。作戦どおりに、坂道では足に負担をかけないために歩き、ペース自体も一定していた。
20キロを過ぎた辺りから、「これはいけるんじゃないか」みたいな手応えを感じるようになっていた。
そして、いつの間にか尾道に到着した。ここからが本当の「しまなみ海道」であり、7つの橋を渡り島々を走り抜けていくことになる。
まず、第一の橋「尾道大橋」が頭上に見える。全長385mもある橋へは、急な丘を一気に登らなければならない。当然、歩いた。それでも相当のエネルギーを消費する坂道だった。橋を走り始めると、素晴らしい光景が眼下に広がっている。美しい瀬戸内海と尾道の町並み。なんて美しいコースなんだ!!
眠いはずの頭も冴え、体調面もバッチリ。足も全然疲れていない。とりあえず、70キロぐらいまでは走れそうな気がした。そして、そこまで行けば、あとは根性でなんとかなる! もしかして、もう一つの野望が実現するかも知れないと僕は心の中で思っていた。
「僕たち3人でグレーシートレイン※をしながら、感動のゴール! そのシーンがテレビにもうつっちゃう」
もしかして、イケるかも・・
※ グレーシートレイン・・ブラジリアン柔術で有名なグレーシー一族は入場の際にファミリー全員が前の人の肩をつかんで、一列に連なった"ジェンカ"の状態で登場する。
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