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翌日はエルサレムの観光局による市街ツアーに参加し、街の有名な場所を見てまわった。嘆きの壁(ユダヤ教の聖地)、清墳墓教会(キリストが処刑されたゴルゴダの丘の上に建っていると言われている)、ビアドロローサ(キリストが十字架を持って歩いた道)etc・・どれをとっても歴史的に悲しい場所ばかり。しかし、日本人の僕には知らないことが多く、ガイドの説明を聞いても、全然理解できなかった。それに、僕はキリスト教の高校に行っていたのに、キリスト教のことを全然知らない。まさか高校のときにイスラエルにいくとは思わなかったし。
エルサレムでの観光を一通り終えた僕たちは、エルサレム郊外に位置する死海へと足を伸ばした。エルサレムからはバスで1時間半ほど、世界で最も低い位置にある湖・死海に到着した。緑のない砂と土だけの土地の真中に湖がある。通常、湖の辺には緑が生い茂り、鳥の鳴き声が聞こえたりするが、それは死海には当てはまらない。「死海」まさにその言葉のとおり、「死の海」なのだ。だが、聞く話によれば、全く生物がいないわけではないらしい。
冬なので、少し肌寒かったが、平野さんと僕は死海に入ることにした。当然、「浮遊体験」にチャレンジするためだ。中学校の教科書で見たとおりに、新聞を読みながら浮いていられるのか?
服を脱いで、パンツ一枚で水の中へ。足の裏はヌルッとした岩?で痛い。とりあえず、腰をかがめて、浮いてみることにした。
「えっ!」
ほんとにびっくりする。というか笑ってしまう。体が下から持ち上げられているかのように浮く。普通、水面で体が浮くとしたら、「首から上」ぐらい。でも死海は違う。体全身が、体の大部分が水面上に出てしまう。だから泳げない。泳ごうと体を動かしても、浮いてしまってなかなか前に進まないのだ。ほんとに不思議な体験だった。この死海、しばらくの間浸かっていると、肌がすべすべになる。美容にも大変いいらしい。しかし、20分以上浸かっていると、塩素で肌がやられるらしいよ。
その後、死海の辺にあるマサダ要塞に向かった。紀元1世紀、エルサレムを攻め落とされたユダヤ教徒が最後まで篭城し、900人余が自害して果てたという悲しい歴史を持つマサダ。死海の辺にそびえ立つその姿は精悍そのもの。しかし、その精悍な姿とは裏腹に、頂上部にはモザイクで飾られた宮殿部やサウナなどの設備跡があり、文明の高さを感じさせた。
僕はマサダの頂上から死海を眺めた。「死海」・・・昔からこんな不吉な名前だったのか?
イスラエルを旅して思うのは、「ユダヤ人=不幸」ということだった。このことを思い、僕はどうしてもエルサレムで訪れてみたい場所があった。
それはオスカー・シンドラーの墓だった。
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