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翌日、タパからエジプトに入国し、ここでカイロ行きのタクシーを捕まえた。タクシーといっても相乗りタクシーで、僕以外に アラブ人の母子2人とスイス人の中年女性1人が同乗者してきた。途中1度の昼食休憩を取っただけで、休みなく走りつづける。ほとんど対向車もない砂漠の道がつづく。やがて、車はシナイ半島を横断し、スエズ運河を渡り、首都カイロへと到着した。到着したのは、夜7時だった。さすがにアフリカ1の大都市、近代的で、車も人も多い。ホテルの予約をしていなかった僕を看かねた同乗者のスイス人女性は、彼女が宿泊するホテルへ僕を案内してくれた。ドミトリーだったが、清潔で安かったのでそこに決めた。
翌朝、僕はバスに乗って、ギザのピラミッドを見に行くことにした。カイロ市内から30分ほど走ると、世界で最も有名な3大ピラミッド、クフ王、カフラー王、メンカウラー王が見えてくる。さすがにこれまで中東の巨大遺跡を見てきた僕でも、そのスケールの大きさと美しさには驚いた。ピラミッドの周りには観光客目当ての商売人でいっぱいだった。「ラクダは楽だ」とか言って営業してくるラクダひきを無視して、小走りでピラミッドに駆け寄った。まさに「見上げる」という感じのその高さ。実際は高層ビルの方が高かったりするのだろうが、その高さとは一線を画す感じがする。そして、積み上げられた石段に手を置くと、4500年という年月を感じることが出来るような気がした。
僕はここで、ある計画を実行してみたいと考えていた。それはピラミッド頂上制覇。しかし、頂上に登ることは禁止されている。それに予想していたよりも石段の高さが高く、体力的にかなりキツイ、もっと重要なことはとても危険であるということであった。早朝ならばまだしも、昼前の今の時間帯では無理だと判断した。でも、ちょっとぐらいは登りたい。僕は4,5段ほど登ってみた。1段1段登るたびに体力が奪われ、疲れていく。1段が1m以上もあるだろう。これが140mもあるのだ。改めて頂上制覇は難しいだろうと思った。
次にクフ王のピラミッドの中へと入った。単に石を積み上げただけでは出来ない通路と石室。一体どんな計算をして作られたのかと改めて感心した。急な傾斜の狭い通路を上ると、天井の高い大回廊と呼ばれる通路に出る。またそこを抜けると、ついに玄室と呼ばれる王の石棺のある部屋にやってくる。ここがピラミッドの中心である。「ピラミッド・パワー」という力が存在すると言われている。その中心がここなのか? 中には少し重たい空気があるように感じられた。僕はそこであぐらを組み、ピラミッド・パワーを感じようと試みた。確かに、なんとなく感じるものがある。4500年前、時の王が作った巨大な墓。それを作った何万の奴隷たち、その人々の思いが「ピラミッド・パワー」を生み出しているのではないか、そんな気がしてきた。
ピラミッド観光を終えた僕は計画どおりにすべて終えた。後は、帰国までの期間をゆっくりと過ごすだけだった。しかし、なんとなく物足りないような気がしていた。帰国まで後3日。もう一つ、これというものが・・
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