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 3.おもいっきりアメリカン -Maru ベネズエラ旅行記-
 出発の当日。今年も夕方まで働いて、早引きの形で会社を抜けることに。こうなるといやでも昨年の悪夢が甦る。が、2年続けてそんなヘマをするわけもなく段取りよく仕事を終わらせ・・・いや、まわりに無理矢理仕事を振って事務所を脱出。そして空港で2人と合流。我々を待つのはB−777。ラッキーセブン、なんかいいこと起こりそう。ちなみにこの飛行機ははヘッド部もスマートでジャンボのような貫禄は無いが、機体が長く何より燃費がいいので、どの航空会社もこいつに切り替えつつあるという。

 とりあえずのダラスまでのフライトは13時間、しかも関空滑走路で1時間近く待たされたのだが、おいしい食事と備え付けテレビで映画を見ることで退屈せず、おもいきりアメリカン航空を堪能した。気持ちが高ぶっているので眠ることもままならず、とりあえず見た映画はナタリー・ポートマン主演の"Where the heart is."。しっとりと心に染み入る佳作だった。そしてもう一本は邦画の「GTO」。実にくだらない映画だった。そして思った。<やはり、こんな奴には負けられない。>

 関空からの出発が遅れたため、ダラスでの乗り換えは慌しいものとなった。ダラス〜マイアミ間なんて何本でもあるだろうと思っていたが、そうでもなく、税関を通ったらあと20分ぐらいで出発する便が最終だという。大急ぎで広いダラス空港を走り国内線カウンターへ駆け込んだ。担当のおばちゃんは「ちょっと、もう無理よ。」ということを言ったが俺達の「絶対乗るんだ!」という剣幕に負けて「わかったわ、すぐにこの方向へ走りなさい!」ということで再びダッシュ。なんとか最終便に間に合うことができた。搭乗して5分後には動き出すほどで、西村京太郎の推理ものなら「彼らはこの便でマイアミへ行くことは不可能、よってアリバイが証明されました」となることだろう。

 マイアミでは翌朝の出発が早いので、空港内のホテルに宿をとった。ここで私は一つの儀式をした。ひとりトイレにこもり、経つこと30分。ようやく出てきた俺はGATSUBYハイブリーチの空箱を片手に、生まれてずっと付き合ってきた黒髪に別れをつげ、茶髪の日系2世に変身していた。これで気分も見た目もラテン系。
 「今行くぜ!待っとけよ、ベネズエラ!」

(未完)

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