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 5.Another World -行くしかないだろVenezuela-
紅茶みたいなカナイマ湖
瀑布&テーブルマウンテン
 やっとのことで到着したカナイマ。空港に着くとすぐに旅行会社のやつが迎えに来てくれていた。と言っても、その空港自体がカナイマ国立公園の入り口となる。空港出口で国立公園の入場料(10ドル程?)を払い、エンジェル・フォールツアーの説明を受けた。
 とりあえず、「12時に空港に集合してくれ」ということなので、2時間ほどある。僕たちはすぐにセスナから見えた巨大な滝に向かった。それは大河オリノコ川の支流、カラオ川からカナイマ湖に流れ落ちる4つの巨大な滝。滝というよりも瀑布という表現の方が正しい。もし日本にこんなすごい滝があったら、毎日大勢の観光客で賑わうことだろう。そんな滝が空港から歩いて5分ほどの距離にあった。
 ジャングル系の林を抜けて、カナイマ湖畔へと出る。すると、真っ白い砂浜が湖を囲むように広がっている。中央には、大きな水しぶきとともに轟音が鳴り響く大きな滝が4つ並んでいる。ウカイマ、ゴロンドリナ、ウダイマ、アチャ。そして、その滝の向こうには緑鮮やかなテーブルマウンテンが2つ並んで見える。湖の水は紅茶のように赤茶色をしている。これはジャングルにある植物から滲み出るタンニンによって、こんな色になるらしい。
 「ここは楽園か?」
 そんな思いをしたのは僕だけじゃないはず。浜辺にはほとんど人がいない。少し離れたところで、原住民のペモン族の人が洗濯をしているのが見えるぐらいだ。浜辺には1軒のカフェがあるが、まだ開店はしていない。
 これまでの長く遠い道程の苦しさなんて、すぐに吹き飛んでいった。確かに、昨日はボラらたし、バスは寒かった、空港で寝る破目になったし、飛行機にもセスナも長い時間乗った。でも、そんなこと、この感動に比べたら大したものではなかった。そして、「これからエンジェルフォールに行くんだ!」という期待感がより喜びを大きくさせた。
 やがて、時間になって、空港に戻った。ツアーメンバーは僕たちの他に12人程だった。僕たち以外にも日本人が一人いた。その他、国籍は多岐に飛んでいる。意外とヨーロッパ系のやつが多い。
 カナイマ湖畔の旅行会社のキャンプサイトで食事を済ませ、まずはボートに乗って、カナイマ湖を渡り、湖の中央にあるアナトリー島に向かった。エル・サポの滝を通り抜ける
 ボートで滝の目の前を通り、アナトリー島へ。ジャングルの中を10分程歩くと、再び水の大きな音が轟いてくる。期待して足を進めると、やがて黒光りする岩肌とその岩の上から左に飛び出すように流れ出る多量の水を確認することができた。これがエル・サポの滝だ。滝の手前で着ていたTシャツを脱いで、水着になる。持っていた荷物は旅行会社から支給されたビニール袋に入れた。そう、今からこの瀑布とも言える滝の裏側を歩いて通り抜けるのだ。常識では考えられない水量のその中を通り抜ける。もし、日本だったら危険で絶対にやらないだろう。さすがはベネズエラだ。
 僕はビニールで覆ったリックを抱きかかえ、右手に「水中写るんです」を持って、その滝の中に突入した。予想を越える水量で、当然、全身ずぶ濡れになる。足も滑りやすい。滑って落ちれば、かなりやばい事になる。何とか持ち応え通り抜けることができた。
 そして、通り抜けると、また素晴らしい景色が待っていた。真っ青な空に輝く水しぶき。
 水量の多い部分は迫力ある瀑布と呼べる壮大な感じがするし、水量の少ない部分は心落ち着く日本的な滝の美しい感じがする。この2つを併せ持った滝が目の前にあった。
 別世界。まさにそんな印象がした。
 「滝の裏側を通り抜けるとそこは別世界でした。」って感じ。
 そして、この素晴らしい景色はまだ始まったばかりなのだ。

すばらしい光景 エル・サポの滝
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