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 9.BEAST FROM THE EAST -失われた魂を求めて-
 テントでの朝を迎え、とりあえず朝食。ここデテは本当に何もない街だ。街で一件しかない食堂へ行き、ホテルのシャワーを使わせてもらい、まだ時間があるのでホテルの庭でくつろいでいた。アフリカの田舎でくつろぐ極東からきた男達。この非日常的風景、ちょっと自分に酔う。後になって、このよく酔う体質が裏目に出るのだが。
 昼近くになって、サファリへ出発!車はランドローバーのトラック、後ろの荷台の部分にイスを取りつけてある。むちゃワイルド!サファリパークは広大で1日や2日ではとても全部をまわることはできない。サファリでまず見つけたのは鹿、そしてキリン、ゾウ、ヌーと動物園でしか見たことのない動物たちが野生の姿で。特にキリンはあらためてデカさにびっくり。
 一方、車には機械大国日本からきたメカニカル・アニマルが。しかしこのサファリ内にいると、心がときほぐされ魂がリリースされていくのを感じる。太陽をいっぱいに浴びて、野生の王国にいると自分もまた霊長類ヒト科のホモ・サピエンスでしかないことに気付かされ、野生に帰った気分。
「かつて俺達は自分の色を持っていた。しかし偉大なる白い世界とやらに俺達は色彩を奪い去られてしまった。こんな真っ白な世界で俺はいったい何が言えるのだろう?」
 サラリーマン生活も5年目、いつの間にか俺は自分の色を失い世間に同化する奴になっていたのかもしれない。毒にも薬にもならない、いい奴だけど上に「どうでも」がつく奴。それはかつて俺がもっとも忌み嫌っていたものだったはず。しかし日焼けで色が付いてくるのと同時進行で、自分の色も取り戻していっているような気がしてきた。
 いろんな動物に会うものの、数が単発的でショボさを感じ初めた頃、昼食で水飲み場前の観測所にいくことに。ここには象の群れ、カバ、シマウマといっぱいいて今までのショボい印象は吹っ飛んだ。FunkyMTが調子に乗って「あのカバ、バカだ。」とか「ゾウが来たぞう。」と寒いギャグを連発、いくら日本人が俺達だけと言ってもあんまりやで・・・と思ってたらいきなり
「日本の方ですか?」と声をかけてくる人が。
 聞けば昔西宮に住んでて、今はカルフォルニアに住んでいるというおばあちゃんで外人の団体に紛れこんでいたのでわからなかった。きっとFunkyMTの寒いギャグを聞いて「君達、壁に耳有り、障子に目有りだよ。」と日本の諺を身を持って教えてやろうと思ったのだろう。
教訓:いついかなるときも、寒いギャグは言わないように!(あとで恥ずかしい目に会う)
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