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 12.Maruも壊れる -失われた魂を求めて-
 よく眠れず体の痛いまま二日目のサファリへ。朝は冷え込んで、吹きさらしのジープはかじかむくらいに寒い。日が昇ってきたら、暖かくなるだろう・・・と思っていたが、どうも寒気が消えない。特に変わった動物に会うでもなく単調なサファリ巡りが続いた。車は荒れた道を進む。がったん、ごっとん。ずっとこんな感じで揺られているうちに、俺の体に異変が。そいつは突然来た。
「えぼっ」
いきなり車の外に向かってゲロッた。運転手が驚いて車を止めたが、俺は車から降りて草むらでもどしまくった。(もしこの時ライオンとかがいたらどうなってたのだろう?我ながら不注意だ。)吐き終わった俺をフランス人カップルが心配そうに見ている。
彼らに心配かけるわけには、と
“I’m fine.It’s no problem.”
とりあえず言ってみたものの・・・全然FINEじゃない。体調が悪いのをだましだましここまでやってきたが、ここにきて大爆発したようだ。その後FunkyMT達が水のみ場でワニを見ている間に1回、サファリが終わってナショナルパークの入り口のホテルに帰って来た時に1回もどした。しかも黄色・・・もっともきつい胃液ゲロである。ホテルのオープンテラスのカフェで遅い朝食となったが紅茶を一口すするのが精一杯。イスに座っていることすら辛く、カフェ前の芝生の中庭へ行き大の字になって寝転んだ。太陽がさんさんと、暑いぐらいに照りつける。
  だめだ、まるっきり力が出ない。このまま俺は力尽きるのだろうか?
  この地の土に返るのか?
  徳丸裕史アフリカに眠る、か。ちょっとかっこいいかも。若くてハンサムなまま死ぬのもいいかもしれないな。
ジェームス・ディーンみたいで。10年後ぐらいには、俺のカレンダーやタペストリーが定番になっているかもしれないな・・・・
今まさに力尽きようとしている俺の妄想を破ったのは"あの影"だった。
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