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 4. 夢の地へ
サファリの2日目、僕は今までの疲れが出たのか、ぐっすり寝ることができた。ゆうさんはコンクリートの土間が背中に痛く、寝つけなかったらしい。「のび太」の異名をもつMaruもコンクリート土間とカメラ事件のために寝つけなかったらしい。相変わらず、Maruが消沈しているので、僕が試しにMaruのカメラを動かしてやると動いた。しかし、一度シャッターを切る度に、動かなくなる。電源を切って、また、電源オンにすると、動く。なんとかシャッターは切れるので、写真は撮れそうだ。全く世話のかかるやつだ。ツアーリーダーは常に気を使う。
 今日も朝からサファリだった。昨日はいろんな動物に敏感に反応したが、一日経つと目が慣れてくる。しかし、どうしても見たい動物があった。それは、百獣の王ライオンだった 。
 ライオンを探し、1時間ぐらいドライブしていると、突然、Maruが「ドライバー!ストップ」と叫んだ。見ると、車の外に顔を投げ出していた。「なんだ?」と思い、よく見ると、吐いているではないか。車に酔ったそうだ。子供じゃあるまいし、車に酔うのか。それとも、今までの旅の疲れがでたのか。ともかく、Maruには少しハードだったのかもしれない。

Maru、完全にダウン?
完全にダウンのMaru
 昨日と同じような風景を見て、2日間のサファリは終わった。結局、ライオンは見ることができなかったが、充分に大自然を味わった。ナショナルパークからデテ市内に戻り、ホテルの一室を借りて少し休憩した。Maruは完全にダウンしていた。食欲もほとんどない。しかし、我々にゆっくりしている時間などなかった。今夜の夜行列車で、最終目的地ヴィクトリアフォールズへ行くのだ。Maruは、こちらが聞く度に、その調子が変わっていた。「しんどい」と言っているかと思えば、「復活!」と言って騒いでいるし、わけが分からなかった。
 やつはちょっとお荷物状態だった。しかし、僕にはツアーリーダーとしての責任があった。こんな時にMaruへの私情を露わにすることなどできない。夕食を取り、深夜2時の寝台列車に乗り込んだ。到着は朝の8時の予定だ。
「ヴィクトリアでは絶対復活する」
というMaruの言葉を信じ、就寝した。

 ヴィクトリアフォールズ。昔、就職が決まってすぐに、アフリカのモロッコを旅したことがある。その時、モロッコのマラケッシュで、世界一周をしようとしている神戸出身のお姉ちゃん2人組に出会った。彼女たちは会社を辞め、もう半年も旅行しているらしい。シベリア鉄道でロシアを経て、ヨーロッパを旅し、モロッコにやってきたそうだ。彼女たちがどうしても行きたい場所の一つ、それがヴィクトリアフォールズであった。だが、ヨーロッパから南アフリカまでの航空券は高く、今の彼女たちには買えない、行けない、という話だった。とても残念がっていた。僕はそのとき初めて、ヴィクトリアフォールズの存在を知った。話を聞くと、めちゃくちゃすごいところらしい。世界には、まだまだすごいところがあるのだと思った。いつか行きたい。あれから5年が経った。ついにその夢が叶う。すべての段取りを終え、ヴィクトリアフォールズへ。夢の地までもうすぐだ。列車の中で
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